Microsoft Clarity(クラリティ)セミナーの登壇報告と質問回答

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はい、ごめんください。クラリティ大好きコスギです。

去る2024年5月17日の19時より、ウェブ解析士協会 近畿支部さま主催のセミナーに登壇いたしました。金曜日とはいえ、平日にも関わらず60名以上のお申込みをいただき、中でもオフライン参加は25名と多く、そのまま懇親会へと流れる大盛況っぷり。ウェブ解析士の資格を持っていない一般の方も参加され、とても熱量が高かったことを付記しておきます。

今回はそのセミナーについての反響と、いただいた質問に対する回答をいたします。

ちなみに、会場に来られた方々は全員懇親会まで参加されるほどの熱量でした!

目次

今回の Microsoft Clarity セミナーで大切にしていたこと

Microsoft Clarity の基本的な情報はお伝えしたので、手段と目的を履き違えないことにさえ気をつければ使いやすいツールです。そのため、なまじツールをいじっている人よりも、事業やユーザーのことしか見ていないお客様のほうが、活用しやすいツールかもしれませんね。

Microsoft Clarity を使えるように鳴ることが目的なのではなく、ユーザーに問題なく行動してもらうことでビジネスがうまくいくことが大切

施策検証に使うことはもちろん、「ユーザー動線の交通整理ができているかどうかを確認しましょう」とお伝えしました。(だからイラストは交通誘導マンにしてあるんですが……私の誘導マンの認識が甘すぎる気がする……)

私自身、昔はとにかく様々なセミナーに参加して知見を得ることが多かったのですが、今ではAIに聞けば何でも教えてくれますし、わかりにくいところも噛み砕いて説明してくれますので、情報を得られるだけのセミナーに参加することはなくなりました。ですから、私がセミナーに登壇する際には、一方的な知識の共有という形式はしていません。それをしていたら、AIに替えられるためです。

つまり、私が登壇する際にはワークやディスカッションを必ず取り入れています。オフラインのほうが間違いなく目の前に人がいるので考えやすいですし、オンラインでもチャットで考えを共有していただけるようにしています。特に今回、大阪会場では全員ペアをつくれたために、ディスカッションタイムではオンラインでチャット参加している方にフォーカスするように意識していました。

知るのとやるのとでは天地の差があるのだから、考えることを放棄しているレベルでは話になりません。なぜなら、技術課題よりも適応課題のほうが多いためです。以下は参考として共有したスライドですが、これは問題や課題に対して持っておくべき大前提だと、私は思っています。

技術課題と適応課題

ですから、隣の人と話したことや、チャットに入力したことは全部知識のアップデートをするための土台になります。正解はないからこそ、考えて行動して経験していかないと判断できないんですよね。早速、導入して分析して知見を得た方もいます。Microsoft Clarity を導入できるのなら、まずは楽しんでみてください。

アンケート結果(n=41)

アンケート結果:性別

解析系のセミナーはいつも男性が多いイメージですが、女性が半数近いのは意外でした。感性に合うツールなのかもしれませんね。

アンケート結果:年代

40代以上が80%以上を占めるのは高齢化の波を感じますが、セミナーで持ち帰ったものを企業に展開できるのもこの年代ならではなのかなとも思います。

アンケート結果:お仕事

企業:個人=6:4くらいの割合でした。今回は企業としても個人として考えることもできる内容でしたが、個人のほうがフットワーク軽く使えるのではないかと思います。

アンケート結果:ウェブ解析士

「一般は参加できないんですよね?」という反応も聞いていたのですが、1割以上の参加をいただきましたが……SNSマネージャーの皆さん説ある。

理解できた:4.5

楽しめた:4.6

役に立った:4.5

弊社カエルコムニスのセミナーは、及第点(平均値)を4点としています。今回はどれも4.5点(5点満点)を上回る評価をいただくことができました。そして「あなたにとって、全体的にいかがでしたか?(10点満点)」の有意義だったかどうかを問う設問は平均値 8.6点(中央値 10点)をいただき、参加者の皆さんそれぞれで得られたものはあったかと思います。

以下、いただいたご感想。

  • とても有用なセミナーでした。
  • 無料で完璧なものはなし。いまあるものを工夫して使う
  • わかりやすくClarityに興味を持ちました
  • 操作よりも、考え方から説明していだいて、期待以上でした。
  • 隣の人と意見交換できて有意義でした。
  • とりあえずちゃんと入れて見ることからはじめます…
  • クラリティは最近知ったばかりで、どう使っていくべきか迷っていたのですが、事例をあげていただいたので、イメージがつきやすくわかりやすかったです。ありがとうございました。
  • お客様のビジネスを成長させるために、事故が起きないようにすることが大前提という言葉がめちゃくちゃ沁みました。
  • 実際の使用方法を踏まえたご説明もあり、Clarityの使用方法が少しクリアになりました。ありがとうございました。
  • 今回のセミナーで、新しく出てくるツールに振り回されず、目的に適したツールをうまく使っていくことが大事だなあと感じました。
  • Clarity活用のコツだけでなく、LPのフレームワークや自己バイアスの危険性など、サイトを改善する上で大事な考え方を改めて見直せました。ありがとうございました。
  • 仮説を立てて何を見るか、バイアスを疑っているのかが特に印象的でした。実際に使いたおして、検証→改善をくり返したいと思えました。大変勉強になりました!
  • 日頃業務でヒートマップツールを使ってサイト改善を行なっておりましたが、クラリティでも十分分析できるなぁと感じました。
  • 単なる操作説明ではなく、ユーザー目線やツール導入の目的の重要性についてがとても腑に落ちました
  • 特にケーススタディが楽しかったです!
  • なんとなーくでClarityつかってましたが具体的な使い方が見えて面白かったです、Copilot使ってなかったので活用していきます。現地に行けなかったことが残念すぎました。みんな使ってるのに今までなかったテーマだったのでめちゃくちゃよかったです。企画していただきありがとうございました。小杉さん、ありがとうございました!
  • 参加が数十分遅れてしまったので4にしています これから資料を見直します 専門家がどう使っているか、最新事例の一部や本音?も知れてよかったです 説明がとてもわかりやすかったです
  • Clarityは初めてでしたが、楽しくわかりやすく解説してくださり、ありがとうございました。Clarity面白そう!と興味を持てました。クライアントさんのサイトに使うにはAIや個人情報保護の問題もありハードルが高いので、まずは自分自身のサイトで試してみたいと思います。GA4より視覚的な分、レコーディングなどリアリティがありすぎてドキドキしました。見ないデータを決めるのは大事というお言葉の意味がよくわかりました。

今回は Zoom をつなぎながら大阪会場で行ったものの、どちらから参加されたのかを伺う設問がなかったのは致命的でした……オフライン(会場)の方々のほうが盛り上がるのは当然なので、ディスカッションタイムは意図的に Zoom チャットの方々にフィードバックしていたんですが、どうだったかな。今度は項目忘れません……!

いただいた質問と回答

質問を6ついただいたので、お答えします。

領域ヒートマップについて、利活用方法をもう少し詳しく知りたい

クリックヒートマップとスクロールヒートマップはわかりやすいですが、領域(エリア)ヒートマップはちょっと扱いに迷いますよね。公式サイトの紹介が一番わかりやすいですよ。

Understand your customers | Micr...
Introducing Area maps: A new way to see site engagement - Understand your customers | Microsoft Clar... During our birthday celebrations, we thought it only right to give our customers a feature they really wanted! Introducing – Area maps! So, what exactly are Are...

モーダルウインドウでログイン(サインイン)を促した際、どれだけのユーザーがそれを使っているのかを確認することができます。もう少し細かく見ると、どの方法でサインインしたのかもわかります。

クリックヒートマップだとボタンの要素に対して計測されることがあり、ボタンに含まれるアイコンをクリックしたとかテキストをクリックしたとかまで詳しくなるのですが、「この要素がどれだけ使われているのか」を判断する際に有用ですね。

やはりクリックやタップを見ているので、インタラクションを含む特定のエリアを実装している場合に使える機能です。そのため、必要がないなら使わなくてもいいんですよ。

画面構成などがあまり使ったことがなく理解が少なかったので、その辺の時間を少し増やしてもらえると嬉しいです

こういったツールは、教えてもらうよりも自分で触っていただくことを推奨します。また、クラリティも少しずつメジャーになりつつあるので初心者向けのブログ記事も多いですし、今後は初心者向けのセミナーも開催されるでしょうから、そちらのアンテナも立ててみてください。ご自身で探そうと思えば、情報はいくらでもあります。

……というのは正論として。実際に動いているデモ画面をもっとお見せしたかったのですが、90分モリモリだったのでそこはご容赦ください。あとで動画で振り返っていただくことを想定していますし、むしろ、ご自身でできる方だろうなとお見受けします。というか、一緒にやれたら面白いんじゃないかなという印象もあったので個別にご相談いただいても良いですよ?

全体的に、Clarityの使い方、設定の仕方がわからないことが多く、もう少し初心者向けのセミナーもあると嬉しいです。

自分で調べようと思っても、どこからどう調べたらいいのかわからないから、一緒にやってほしいって方は少なくないですよね。ウェブ解析士関連の資格を持っているなら、これくらは設定できるようになっておきましょうよー……とは思うのですが、「コスギさんはスパルタだからね」と言われたことがあるので自重しておきます。

そのような方は「ちょっと復習がてら、クラリティの画面を触ってみる勉強会をしてほしいです」と、支部長に相談してほしいのです。オンラインでもやってくれると思いますよ。

もしそういったコミュニケーションも苦手で、触る前の導入からフォローが必要なら、弊社でお手伝いすることもできます。企業向けのワークショップもあるので、ご相談いただければ対応もいたします。設定した先のことも必要でしょうから、継続的にフォローしますよ。

このツールの肝はフィルター(誰がどんな目的で訪問しているか?)だと思っています。ここを詳しく知りたいです。

解析ツールを使い慣れている方の質問ですねー!(おそらく懇親会の対面で会話しましたよね……?)

フィルターに関しては以下の記事も参考にしていただきたいですが、もうそのまま「誰がどんな目的で訪問していますか?」と返したいです。それによって、見るポイント変わってきません?

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基本は、現在感じている課題を元にユーザー行動の仮説を立てて検証するのが一番わかりやすいです。それが集客やコンバージョンなら、サーチコンソールやGA4のデータのほうが活用しやすいのですが、Microsoft Clarity はユーザーの行動分析ツールですから、ページの評価や回遊の課題からフィルターを導き出せるといいですよね。

サイトの目的がふんわりしていると、ユーザーへの興味も行動に対する解像度も低くなりますから、ツール以前の問題です。もしクライアントさんを支援する立場だとしたら、ここまでわかるのだということを一度体験してもらうと「え!?こんなことまでわかるの!?じゃあ……」と乗っていただきやすいので、一緒に目的→ゴール→現状→課題→目標→施策→検証……と深めていけたら良いのではないでしょうか。

施策実施時以外、どのくらいの頻度でどのようにクラリティをチェックしてますか?

セミナーでもお伝えしましたがクラリティは時間が溶けるツールなので、なるべく見ないようにはしています。ですので、施策検証以外で確認する場合は以下のとおりです。

  1. コンバージョンがあったとき(not EC)→ ユーザーIDでチェック
  2. 本家から新機能の情報が発表されたとき → 確認
  3. 毎週金曜日にクラリティのネタを探すとき → ついでに公式ドキュメントも

アクセスしたついでに、エラーページがないかもちょろっと確認することもあります。施策ほどではないけれど、ゴニョゴニョしていると意図せずできていることがあるんですよね……。

ちなみに、集客系の施策実施後は Looker Studio でサーチコンソールと連携したデータを見ており、ある程度アクセスが増えてからクラリティを見てテコ入れすることが多いです。

GAとの連携などききたかった。

先に公式ページをご紹介しておきますので、「GA4と連携する方法」の参考にしてください。

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Google Analytics4 Integration with Clarity Describes the step-by-step process of integrating GA4 in Clarity.

これによってクラリティでGA4のデータの一部を確認できますが、クラリティのフィルターを適用できるものでもないため、個人的には使っていません。

UA時代には、GAで設定した目標をクラリティのフィルターに使えたのですが、GA4ではまだ対応していないんですよ/(^o^)\

つまり、シームレスに連携することは今(2024年5月)のところできません

もし連携するのであれば、ページのURLを合わせて見る、つまり重要なランディングページについて定量(GA4とサチコ)・定性(クラリティとアンケート)の分析を行うことから始めると良いのではないでしょうか。

まとめとゆるぼ

今回の Microsoft Clarity のセミナーでは、「初めて知ったのでこれから使ってみたい」「とりあえず入れていたけど理解が深まった」といった方が大半でした。無料で便利なツールだからこそ、リスクも把握したうえで使っていただきたいと願っています。リスクは以下でまとめていますので、参考にどうぞ。

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Microsoft Clarity(クラリティ)セミナーの登壇報告と質問回答

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この記事を書いた人

はい、ごめんください(/・ω・)/
WordPressをメインとした制作、開発、ウェブコンサルと、ストレングスファインダーを活用したコーチングを行っています。このブログでは、ユーザーの行動分析をモリモリできる Microsoft Clarity(クラリティ)を研究した備忘録としています。解析のお仕事は中小企業向けにご提供しています。

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